ワイヤレスピンマイクの仕様と運用
テレビのロケなどで多用されるワイヤレスピンマイク。
出演者などの音声をしっかりと取る上で、必要不可欠な機材の一つです。
ガンマイクの場合、演者が振り向いた時や遠くにいる時に音をしっかりと抑えることができません。
また、有線マイクなどでは動く範囲が限られてしまいます。
そういった運用なども含めて今回は触れていきたいと思います。
ロケなどで多用されているピンマイクは、B型帯(800MHz帯)のワイヤレスピンマイクです。
SONY、Panasonicなどのワイヤレスピンマイクが多く使用されていると思います。
現場で多く使用されている理由は、誰でも扱うことができてしまうからです。
また、機材の価格帯も比較的安価です。
音声系で使用される電波には、大きく3種類あります。
2.4GHz帯、B型帯、A型帯の3種類です。
<2.4GHz帯>
みなさんもよく聞き馴染みのある2.4GHz帯は、”2400~2497MHz”を使用しており、Wi-FiやBluetoothなどに用いられています。
周波数が高く、ワイヤレスは全てデジタルのワイヤレスとなります。
最大16チャンネルの使用できます。
<B型帯>
ロケで一番多用されているワイヤレスピンマイクですが、最大30チャンネル使用することが可能です。
町中や施設内でも使用されている為、干渉する可能性が高く、運用の上ではアナログで6派、デジタルで10派までです。
<A型帯>
A型帯の電波を使用するには、特定ラジオマイク運用調整機構(特ラ機構)に入会が必要となります。
そして、使用する日や場所など事前に運用調整を行い、無線局の免許状の取得が必要です。
使用する上で運用調整が入るため、混線が起こりづらく、ライブ会場やテレビの収録などでも使用されます。
今回は各電波の特徴についてまとめてみました。
A型帯電波を使用することで混線をしづらいですが、テレビロケなど日々撮影地が変わる中で運用調整まで行うのは大変ですよね。
2.4GHz帯の電波は、Wi-FiやBluetoothの普及もあり、使用環境によっては使い物ならないことも多いです。
そのため、B型帯のワイヤレスピンマイクの使用率が高いのでしょう。
金額もA型帯>B型帯>2.4GHzと上がっていきます。
みなさんもご使用用途によって、何帯の周波数が良いのか検討してみてください。
(ワイヤレスの必要がない時は有線マイクが一番です!)