ドローン規制が大きく変わる ● 重要施設周囲300mから1000mへ。現場はどう動く?

ドローン撮影の現場にいると、ここ数年で「飛ばせる場所が減ってきているな」という実感が強くなっていました。
そして今回、その流れを決定づける大きな動きがありました。
政府が、重要施設周囲の飛行禁止エリアを周囲300m から周囲 1000m”へ拡大する改正案を閣議決定。
これは、ドローンを扱うすべての人に影響する“規制強化”です。
ニュースでは、
・ドローン性能の急速な向上
・テロや妨害行為への懸念
・警備側の対応時間確保
といった背景が指摘されています。
現場で空撮をしている立場からすると、
「今まで飛ばせていた場所が、突然NGになる」
というレベルの変化です。
この記事では、今回の規制強化が何を意味するのか、
そして動画制作会社としてお客様にどう説明すべきか、
さらに規制強化時代の“実務チェックリスト”までまとめていきます。
周囲300m から周囲 1000mは“数字以上のインパクト”がある
300mから1000mへ。
数字だけ見ると「3倍か」と思うかもしれませんが、実際の現場では“世界が変わるレベル”の影響があります。
● 都市部はほぼ飛行不可エリアに

国会議事堂・首相官邸・皇居・大使館などが密集する千代田区では、
1000m圏が重なり合い、ほぼ全域が飛行禁止になる見込み。
● これまでの「ギリギリ飛ばせた場所」が軒並みアウト
300mのときは“施設の裏側ならOK”というケースもありましたが、
1000mになると“街区ごと丸ごとNG”という状況が増えます。
これは、
ロケ地選定の難易度が一気に跳ね上がる
ということです。
なぜ1000mまで広げる必要があったのか
政府が規制強化に踏み切った理由は明確です。
① ドローン性能の進化が想定を超えた
・最高速度70〜100km/h以上
・10km級の映像伝送
・積載量の増加
こうした性能向上により、警備側が対応できる時間が短くなっています。
② テロ・妨害行為への懸念
世界的にドローンの悪用が問題視されており、
「300mでは対応が間に合わない」
という判断が背景にあります。
③ インバウンド客による無断飛行
東京タワーやスカイツリー等の場所で、無断でドローンを飛行した事例が立て続けに起きています。
こうした、インバウンド客の対策としても制定されたとも推測できます。
新たな罰則“イエローゾーン”の創設
今回の改正案では、
重要施設周辺(1000m)を「イエローゾーン」として無許可飛行を罰則対象にする
という新ルールも盛り込まれています。
・6カ月以下の拘禁刑
・または50万円以下の罰金
「知らなかった」では済まない時代になります。
動画制作会社としてのお客様への対応について
規制が変わると、お客様から必ず質問が来ます。
「ここでドローン飛ばせますか?」
「前は飛ばせたのに、なんで今回はダメなの?」
「どうすれば撮れるか」をご提案します
・地上撮影で代替可能
・別のロケ地なら飛行可能
・屋内なら飛行可能
・FPVではなく地上ジンバルで代替
・地方ロケなら空撮可能 など
事前調査を実施いたします
1000m規制になると、
飛行可否の判断は制作会社の責任が大きくなります。
そのため、ロケ地が決まったら、まず飛行可能か調査します。
規制強化時代の【ドローン撮影チェックリスト】
■ 1. 飛行禁止エリアの確認
- 重要施設から1000m以内か
- 空港周辺か
- 自衛隊基地周辺か
- 電波障害が起きやすいエリアか
■ 2. 地権者・管理者の許可
- 撮影場所の土地所有者
- 公園・河川敷などの管理者
- 商業施設の場合は施設管理会社
■ 3. 周囲の安全確認
- 人の往来
- 車両の通行
- 電線・鉄塔
- 風速・風向
- GPSの入り具合
■ 4. お客様への事前説明
- 飛行可否
- 飛行できない場合の代替案
- 撮影時間帯の制約
- 安全確保のための人員配置
■ 5. 当日の運用
- バッテリー管理
- フェイルセーフ設定
- 飛行ログの記録
- 緊急時の対応ルール
■ 6. 撮影後
- データバックアップ
- お客様への報告
- 次回に向けた改善点の共有
■ まとめ
「1000m規制」はドローン業界の“新しい常識”になる
今回の規制強化は、
ドローンの性能進化に法律が追いついた結果です。
・飛行禁止エリアの大幅拡大
・新たな罰則の創設
・都市部での飛行難易度の上昇
これらは、ドローンを扱うすべての制作会社に影響します。
しかし、正しい知識と準備があれば、
ドローンはこれからも強力な撮影ツールであり続けます。
株式会社アイネクストは、ドローンを扱う会社として、
新たなルールに基づき、撮影を実施してまいります。
まずはご相談からお受けいたします。安心してご依頼ください。
